スポーツ(サッカー、バスケットボール、アメリカンフットボール、陸上競技、 野球)をしているアスリートにとって、太もも(前もも:大腿四頭筋)の肉離れは発生確率も高く致命的な怪我の一つです。突然の痛みや腫れは、スポーツ活動や日常生活に大きな影響を与えます。
このページでは、現在の医学ではまだ知られてい情報も含め最新情報をお伝えします。
前太ももの肉離れの原因、対策、さらには再発を防ぐための効果的な予防法について詳しく解説します。肉離れを正しく理解し、適切な対応をすることで、より早く回復し、再発を防ぐことが可能です。
前ももの肉離れとは?
肉離れとは、筋肉の一部が断裂または完全断裂する怪我のことを指します。特に太ももは、スポーツや運動中に非常に負荷がかかる部位であり、急な動作や過度な筋力使用が原因となり、肉離れが発生しやすいです。前ももの筋肉は日常生活やスポーツにおいて重要な役割を果たしており、損傷を受けると移動やジャンプ、ダッシュなどの動作が困難になるだけでなく、立っていることすらできなくなる場合もあります。このようになれば数ヶ月スポーツを休み治療に専念せざるを得ない状況になります。
肉離れの原因(一般論)
前ももの肉離れが起こる主な原因は、筋肉の急激な伸張や収縮です。特に、以下のような状況が原因で発生しやすくなると一般的に言われています:
- 急なダッシュや方向転換:筋肉が突然引っ張られることによって、筋繊維が部分的に切れることがあります。
- 筋肉の疲労:運動やスポーツを長時間続けることで、筋肉が疲労しやすくなり、肉離れが発生しやすくなります。
- ウォームアップ不足:適切なウォームアップを行わないと、筋肉が柔軟性を欠き、急な負荷に耐えられなくなります。
- 柔軟性の低下:筋肉や関節の柔軟性が低いと、急激な動作で筋肉が引き伸ばされ、損傷を受けやすくなります。
しかしこれが肉離れの本質ではありません。
肉離れする本当の原因
同じ負荷やそれ以上の負荷を太ももにかけている選手でも、肉ばなれにならない選手がいます。
本来、急なダッシュや方向転換などしても事故レベルの強い負荷でなければ人間の体は肉離れをしないように出来ています。
ところが普通にバスケの方向転換やサッカーのキックなど通常プレーの中で肉離れが起こります。そしてその選手は何度も肉離れを繰り返すことが多いです。なぜでしょうか?
筋肉にはロック機能が存在する
これは医学的にも一般的にも知られていないことですが、筋肉にはロック機能が存在します。
筋肉が伸ばされるときに「伸びないで!」と逆に縮む動きをします。このロックの強さが人によって異なります。前もものロックが強いと普通に椅子に座っているだけで大腿四頭筋のロック部分がカチカチに固くなります。
多くの場合はロックがかかっていても普段は柔らかい筋肉です。しかし伸ばされるときには非常に強い力で縮もうとします。このロックが大腿四頭筋(特に大腿直筋)に発動すると膝を曲げようとしてもしっかり曲がらなくなります。
前ももの肉離れを繰り返す人は、立った状態で片足の膝を曲げて足を引っ張ってもお尻にかかとがつかないはずです。
膝を曲げると前ももが伸ばされます。このとき前ももに強いロックがあると筋肉は縮むので膝はしっかり曲がりません。そのためかかとがお尻にくっつきません。
にも関わらず無理やり伸ばすような動き(膝を曲げる動き)をスポーツの中ですると筋肉は張力に耐えきれずに断裂するのです。
そしてこのロックは揉みほぐしてもストレッチしても外れませんので肉離れを何度も繰り返すのです。
実際ストレッチを毎日してもかかとはお尻にくっつくようにはならないと思います。もしギリギリついたとしても数日後にはもとに戻っているはずです。筋肉のロックはこれぐらい強く外れないのです。
間違ったトレーニングと前もものロック
これはすべての監督・トレーナー・プレーヤーに知っておいて欲しい知識なのですが、エキセントリック運動をすると徐々に筋肉のロックがかかります。
スポーツ選手の筋力を鍛えるときは必ずコンセントリック収縮で鍛えるようにしてください。エキセントリックで鍛えるのは筋力アップにはとても効率が良いのは分かりますが、筋力と引き換えにロックがかかります。その結果関節可動域が制限され肉離れなどの怪我に繋がります。
前ももに関してはジャンプの着地やキックのために踏み込んだりすると自然にエキセントリックで鍛えられてしまいます。そのためどうしてもサッカーやバスケなどは前もものロックからは逃れられません。
ロックがもたらす成長痛と肉離れ
成長期に膝が痛くなったり肉離れを頻繁に起こしたりすることは知られています。これも実は筋肉のロックと非常に深く関係しています。
成長期には骨が長くなります。そしてその骨に伸ばされるようにして筋肉も長く成長します。
ところが、筋肉にロックがかかると骨が伸びても筋肉がロックで縮んでいる分だけ長さが成長に追いつかなくなります。その結果、筋肉が常に強い張力がかかっている状態になり、筋肉の付着部に痛みが出たり、筋肉の付着部を引っ張って骨を変形させたりします。さらにロックにより筋肉の長さが骨の長さに対して足りない状態で伸ばそうとすれば張力に耐えきれずに筋繊維が切れて肉離れを起こします。
何度も言いますがロックは非常に強力です。そして揉みほぐしやストレッチでは外れません。
成長が止まれば徐々に筋肉の成長が追いつき、筋肉が伸びてくれば痛みや骨の変形は収まり、肉離れも起こしにくくなります。
しかし成長が止まった後に筋肉の成長が追いついたとしてもロックが更に強くなると大人になっても痛みが残り続けます。
繰り返す前ももの肉離れの予防と対策
前ももにロックが掛かっている限り肉離れを何回も繰り返します。しっかりとロックを解除して筋肉が伸びる状態を作り、関節可動域を回復させることで今後肉離れをしなくなります。
繰り返す前ももの肉離れの唯一の解決策は筋肉のロック解除です。
前ももの肉離れの早期回復法
肉離れになったらまずは整形外科を受診してください。そのうえで早期回復のコツを試してください。
肉離れはロックが強い部分と弱い部分との境目で起こることが多いです。そのため断裂した後ロックが強い方の筋肉は縮んでしまっていて回復を遅らせます。
そこで、肉離れを早く治すコツは前もものロックをしっかりと解除することです。そして炎症を抑える事も回復を早めますのでメントールも有効です。アロマオイルのペパーミントなどを薄く前もも全体に塗るのも回復を早めるコツです。
前もものロック解除法
前もものロック解除は勉強すれば誰にでも可能です。そのための知識とノウハウを詰め込んだ教材を販売していますので、治療家の方やご自身でトライしてみたい方はコチラをご購入いただければ前ももの肉離れの根本的な原因を解決できるようになります。
また、今すぐ前もものロックを解除したい方は「あるぱか腰痛整体」をご予約ください。大きな筋肉のロック解除は注意深く施術する必要があります。
肉離れの症状
肉離れが起こると、次のような症状が現れます:
- 鋭い痛み:発生直後に太ももに激しい痛みを感じ、その場で動けなくなることがあります。
- 腫れや内出血:受傷後数時間以内に、患部が腫れ、内出血が生じます。場合によっては青紫色に変色することもあります。
- 筋力低下:筋肉の断裂により、受傷した部位を動かすのが困難になり、歩行や立ち上がることも難しくなります。
- 患部の硬直:筋肉が硬直し、動きが制限されることがあります。
肉離れの重症度
肉離れは、その損傷の程度によって次のように分類されます:
- 軽度(グレード1):筋繊維が少し切れている状態で、痛みはあるものの、軽度の腫れや内出血で済みます。
- 中度(グレード2):筋繊維の大部分が断裂し、痛みが強く、腫れや内出血が広範囲にわたります。動かすことが難しくなります。
- 重度(グレード3):筋肉が完全に断裂し、強い痛みと共に筋力を失い、手術が必要な場合もあります。
ることが重要です。適切なサポーターやテーピングを使用することも、肉離れ予防に役立ちます。
まとめ
太もも(前もも:大腿四頭筋)の肉離れは、スポーツや日常生活に大きな影響を与える怪我ですが、早期に正しい対処を行うことで、回復を早めることが可能です。さらに筋肉のロックをしっかりと解除することで、再発を防ぎ、健やかな日常生活に戻ることができます。ストレッチや揉みほぐしは効果がありませんのでしっかりとロック解除を行い、肉離れのリスクを軽減しましょう。